カレーは認知症予防に役立つ?!

「クルクミン」という成分は認知症予防効果大!

 誰もが口にしたことのあるカレーライス。実は「カレー」に使われる香辛料の一つで、加えることで黄色を出すことが出来る「ターメリック」に含まれる「クルクミン」が認知症予防に役立つと言われています(様々な論文にも掲載)
 私かじ自身もカレー、特にスパイスカレーが大好きということもあり、名古屋市内のスパイスカレー屋には頻繁に行っています(笑)。また自身で作る際も市販のルウを使わず、「ターメリック」や「クミン」「コリアンダー」等の様々な香辛料を用います。これらは香りや味をつけるだけでなく、薬効もあることが分かっているので体にいいんですよね。漢方薬にも用いられています。(まあ、少量の割に高いのが悩みですが笑)

 話は戻りますが、その「ターメリック」に入っている「クルクミン」とはポリフェノールの一種であり、抗酸化作用ならびに抗炎症作用が認められており、これが認知症予防に効くと言う事です。細胞レベルでの「実験」「動物実験」「疫学調査」の3つの面から明らかにされており、かなり期待出来る研究結果が掲載されています。手軽に食べることの出来る料理で認知症予防に繋がるのは嬉しいですよね。

インド人は認知症にならない?!

 カレーといえばインド人を思い描く方もいるでしょう。過去にインド人は認知症にならないという論調があったそうです。ただ、そもそもの平均寿命が短く認知症発症前に他界するのではないかという反論により研究は立ち消えたという話も・・・しかし、その後、シンガポールに住む60歳~93歳の約1000人を対象にした興味深い調査があったようです。カレーを滅多に食べない人(半年に1回程度)の認知症発症リスクを「1」とした場合、時々食べる人(1~2か月に1回程度)は認知症発症リスクが「0.62」、良く食べる人(1か月に1回以上)認知症発症リスク「0.51」という結果でした。

認知症の要因である「アミロイドβ」の抑制が大事!

 アルツハイマー型認知症は脳の中に「アミロイドβ」が蓄積することで、やがて神経細胞が破壊されるという段階を経て進行していきます。「クルクミン」はこの「アミロイドβ」の蓄積を阻む成分が入っています。健康に見える40代50代の人であっても、この「アミロイドβ」は日々少しずつ蓄積しています。治療薬や予防薬がない今、手軽に食べることが出来るカレーで予防することは大切ですよね。
 健康に見える40代、50代そして60台の人であっても、着実に脳内でアミロイドBが凝集しているかもしれません。論文で効果が報告されているカレーを食べることで、少しでも進行を遅らせることができれば、これほどいいことはありません。
 改めて、認知症は死に至るものです。認知機能が低下することで自分を守れなくなり、日常生活でも何かにぶつかって転倒したりすることで、骨折し、寝たきりになる可能性もあります。また、食べ物をうまく飲み込むことができずに、誤臙性肺炎を起こしやすくもなります。そうして、どんどん寿命が短くなってしまうのです。
 60歳で認知症を発症した人は、平均12年で亡くなるというデータもあります。認知症予防薬が認可されていない現状で、そういう人を見ていると、どうにもいたたまれない気持ちになってしまいます。残念ながら、アルツハイマー痛が進行して神経細胞の破壊が始まると、元に戻すことは困難です。ですから、ただ買ってきたレトルトカレーやカレーのルーを使うだけでなく、自分で工夫をして香辛料を加えたりすることもお勧めします。凝って、香辛料を調合してルウを手作りしてみるのもいいかもしれません。結構楽しいですよ!
 そもそも料理を作ること自体が認知症予防に繋がります。料理というのは、材料の選択から、調理法、調理時間、食器選びまで、複雑な手順が必要な作業です。さらに、一方で下ごしらえをしながら、もう一方で鍋を火にかけて調理するといったように、ときには2つ以上のことを同時に進行させなくてはなりません。このような複雑な作業は、間違いなく脳を活性化させて認知症の予防につながります。ぜひ、一度試してみてくださいね★