認知症はさまざな要因により脳細胞が死んだり働きが悪くなって記憶・判断力の障害が起こり、生活に支障をきたす病気です。
単なる「加齢によるもの忘れ」とは違います。
高齢化の進展とともに、認知症患者数も増加しています。
「日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究」の推計では、65歳以上の認知症患者数は(各年齢の認知症有病率が一定の場合)、2024年現在約675万人(有病率18.5%)と5.4人に1人程度が認知症になっているとされています。
加齢によるもの忘れ | 認知症によるもの忘れ | |
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体験したこと | 一部を忘れる (例)朝ごはんのメニュー | すべてを忘れている (例)朝ご飯を食べたこと自体 |
もの忘れの自覚 | ある | ない (初期には自覚があることが少なくない) |
探し物に対して | (自分で)努力して見つけようとする | 誰かが盗ったなどと、他人のせいにすることがある |
日常生活への支障 | ない | ある |
症状の進行 | 極めて徐々にしか進行しない | 進行する |
認知症は診断技術や治療技術が近年大きく進歩しており、軽度の症状の段階で診断出来るようになっているようです。
また認知症の治療効果は発見が早ければ早いほど高くなるとされています。
「かじさぽ」では医療機関が発出しているの認知症の初期症状チェックリストに基づき、会話(傾聴)や行動する中で当該項目に当てはまらないかの確認も併せて行っております。
認知症にならないための「3つの柱」
いずれも日常生活の中でも無理なく実行出来る事で、「かじさぽ」で一緒に行えます。
第1の柱「しっかり脳を使う」……頭を使う習慣をつける
読書をしたり、読み書き計算による脳トレをしたり、指先を使う趣味(手芸・裁縫・庭仕事など)を持つことは有効です。
また、脳と指先を使うゲームとして将棋や麻雀が認知症予防に効果があると唱える人もいます。
「かじさぽ」では、将棋等で脳を活性化させたり、スマホ操作教示等にて指先を活性化させることを一緒に行うことが出来ます。
第2の柱「体を動かす」……運動の習慣をつける
国立長寿医療研究センターがまとめた認知症予防マニュアルの中に、運動を定期的に行うことで脳機能が改善する、という調査結果があります。
週3日程度、30分ほどのウォーキングが効果的と言われています。
ただし、必ず運動前にストレッチをしましょう。
怪我をして寝たきりになってしまっては、元も子もありません。
また歩行速度を意識するが大切です。歩行速度は、加齢において重要な指標とされており、速く歩ける人はそうでない人に比べ、10年後の生存率が高いことが判明しています。
歩く速さが影響を与える要素は「脚の筋肉が衰えること」です。これに対して何も対策をしなければ筋肉の量は20歳から80歳までの60年間で、平均しておよそ4割も減少するといわれています。
また、加齢によってひざ関節の軟骨成分が減っていくことも、歩行速度の低下につながる原因の一つです。
つまり、歩く速さをキープするためには、脚の筋肉とひざ関節両方のケアが重要になります。
体の衰えを加速させる原因は、「もう年だから」と年齢を理由に体を動かすことを止めてしまう事です。
もちろん無理は禁物ですが、可能な範囲で歩くなどの運動習慣を意識して過ごしてみてはいかがでしょうか。
脚の筋肉やひざの関節などは、年齢とともにどうしても衰えやすい部分です。
しかし、適度な速さで歩けることが、元気で長生きするための秘訣といえます。
運動する事が筋力の回復や維持に繋がる為、日常的な運動習慣が大切です。
「かじさぽ」では、一緒に散歩をしたり軽い運動を行うことが出来ます。
第3の柱「栄養を摂る」……食生活の見直し
青魚が含むDHAやEPA、野菜や果物が含むビタミンC・Eやβカロチンは認知症予防効果が認められています。
バランスよく食事に取り入れて、十分な睡眠を取る健康的な生活習慣を心掛けましょう。
栄養バランスの整った食事は健康維持にとって極めて大切です。
野菜に多く含まれているビタミン類は、体内でエネルギーをつくるときのサポート役として働きます。
ビタミン類が不足している場合、人間のエネルギー源である糖質・脂質・たんぱく質を摂取したところで、それらが持つ役割を十分に発揮させられません。
そのことから、体へのエネルギーの供給が不十分となり、疲れにつながる可能性があります。
また、成人が一日に摂りたい野菜の目標量は350gとされています。
これは、かぼちゃの煮物や、ほうれん草のお浸しなど野菜中心の小鉢を一日5皿以上食べるという計算です。
日頃の食生活を見直し、野菜を中心としたバランスの良い食事に改善することで、エネルギー不足の解消が期待でき、快適な日常生活をおくれるようになるでしょう。
「かじさぽ」では、ただ料理をするだけではなく作り置きして冷凍保存したり、汁物で野菜をたくさん摂ったりするなどの工夫も可能です。
作る料理は好き嫌い等も聞き取りのうえ、打ち合わせさせていただきます。